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■2015年2月14日(土) 登校拒否、ずる休み、うつ病、仮病等を呈す人獣共通感染症(Zoonosis)シンポジウム!! |
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<緊急:デング熱、エボラ出血熱の重要情報も> 主 催:Zoonosis協会、一般社団法人 家庭動物愛護協会 協 賛:(公社) 日本動物病院協会(JAHA)、 (公社) 日本愛玩動物協会、(公社) 東京都獣医師会、 (公社) 千葉県獣医師会、(公社)横浜市獣医師会、 (一社)日本小動物獣医師会(JSAVA)、(公社)日本動物福祉協会、(公財) 日本動物愛護協会、狂犬病臨床研究会、動物との共生を考える連絡会、 (公社)埼玉県獣医師会 日 時:2015.2.14(土) 13:00〜16:00 場 所:豊島公会堂(大ホール)池袋駅東口徒歩5分 参加費:無料 連絡先:090-3696-1248 (1) Zoonosis総論・最新知見 <Q熱、パスツレラ症、エボラ出血熱、デング熱> (荒島康友:日本大学医学部 助教) (2) Q熱感染による症例(登校拒否,うつ病,耳痛) (矢久保修嗣:日本大学医学部 准教授) (3) 患者の立場から(自分の場合は) (患者代表:Q熱初症例患者) (4) 質疑応答 登校拒否、ずる休み、うつ病、仮病等を呈す 人獣共通感染症(Zoonosis)シンポジウム!! 私達は、不特定の症状、なかでも微熱、微熱からは考えられないような強い倦怠感を主要症状とし、 その他、喘息様症状、思考力低下、咽頭違和感、腹痛、頭痛、耳痛、など多様な症状を呈する新しい慢性型Q熱であるQFS(post Q fever fatigue syndrome)の診療?研究を十数年間行っています。そして、これら患者の多くが、学校や職場、家庭において、今回のテーマのような病名を付けられていることが確認されています。 現在までに不特定の愁訴で来院した患者の約20%がQFSです。そして現在、我々は本邦においてQFSの患者が約350万人前後存在すると考えています。 しかし、QFSの社会的認知度が低く、多くの患者がドクターショッピング状態で放置されているのが現状です。 そこで、今回、未だ診断がなされずにいる多くの患者の方々を見いだし、診断、治療が行われることを願いシンポジウムを開催致します。 サポート会員募集 Zoonosis協会、および 一般社団法人 家庭動物愛護協会では、今後予定される講演会、イベント等のポスター作成、イベント企画、事前準備、放送、会場整理等のサポートをして頂けるサポート会員を募集中です。 身近なイヌ、ネコ達と人の良い関係を作ってゆくために、一緒に参加して頂ける方を募集致します。 サポート会員担当:090-3696-1248 【 講師紹介 】
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■Capnocytophaga感染症:注目すべき『ニュータイプ』の人獣共通感染症 |
【人とペットとのより良い明日を願う多くの方々へ!】 |
荒島康友 日本大学医学部病態病理学系臨床検査医学分野助教 Zoonosis協会副理事長 |
8月10日の『たけしの みんなの家庭の医学』で放送予定である犬猫の咬・掻傷によって感染し、死亡するカプノサイトファーガー感染症について記載する。 人とペットとのより良い明日を願う多くの皆さんに、しっかりと知っておいて頂きたい重要な話である! 動物から人へ、人から動物へ感染する病気(感染症)を人獣共通感染症(Zoonosus: ズーノーシス)という。今年になって、このZoonosisの新顔のCapnocytophaga (カプノサイトファーガー)感染症が注目を集めている。この感染症の病原菌は、主にCapnocytophaga canimorsus(カプノサイトファーガー・カニモルサスで、イヌ、ネコの口腔内常在菌の一つであり、この菌を持つ割合はイヌで74%、ネコで57%である。咬・掻傷で感染し、“極稀”であるが、局所の炎症*1や、全身性の発熱、敗血症*2等を引き起こす感染症である。 Capnocytophaga感染症の重症例は、海外で1976年に敗血症・髄膜炎症例、日本で2002年の初症例が死亡例として確認されており、日本では現在までに重症例14例と局所症状の症例1例が確認され,うち6例が死亡している(表1)。死亡例は60歳以上の高齢者が多く、受傷から発症までは2〜11日である。重症例の特徴としては,『敗血症の前触れと思われる下痢などの消化器症状』や『突然のショック状態で翌日に死亡』で、劇症型の経過をたどる症例が多い。 患者さん本人に持病も無く、『自分は今まで健康だった!』と言っていた人でも死亡していることから、毎日ペットを取り扱う専門の職業の人ばかりでなく、広く犬猫のペットオーナーの方々にもCapnocytophaga感染症に注意をして頂くことが必要なのである。そのためにも、是非ともペット関連職業の多くの方達にCapnocytophaga感染症について、正しく知って頂き、ペットオーナーに正しい情報に基づいた適切なアドバイスをして頂きたいのである。 『なぜ私がここまで言うのか?』 それを理解して頂くために、少し説明を行う! 私が長年研究をしてきたイヌ、ネコの咬・掻傷で感染するZoonosisの一つであるパスツレラ症が、新聞、TVにより報道された後に、何度か開業獣医師から『あなたがパスツレラ症の話なんかするから、イヌやネコが捨てられた!』と言われた経験があるからなのである。それも、死亡例は少なく、具体的予防法、治療方法を説明し、広報したにもかかわらず! なのである。 そして、何と、今回のCapnocytophaga感染症は、パスツレラ症よりはるかに高い死亡率の狂犬病に次ぐ感染症なのである。それ故に、今回のTV放映により、途方もない数の犬猫が捨てられてしまう、可能性がある。 人と動物とを不幸にさせないために、御理解頂けたであろうか! Capnocytophaga感染症が『ニュータイプ』たる所以(理由) 1.医師、獣医師等の認知度が低い。『誰も知らないために,不正確な情報が氾濫し,医療現場やペット,その周囲に混乱が拡大する懸念(例:捨てイヌ・ネコの増加)がある』 2.『今までに無い病気の経過!』:『発症は“極稀”』であるが、重症化した場合の死亡率は高く、経過は急である! ちなみに、ある医師は『昨日元気で、今日ショック!』と本疾患に標語を付けている。 3.通常の細菌の場合,5日以内の血液培養で菌を検出できるものが多いのに対し,Capnocytophagaは約8日の日数を要すといわれている。そのため、培養により発育の確認が可能となる以前に培養が中止され,検出できなくなっている可能性があり、潜在的に、実は意外と多い可能性がある。 4.現時点で同感染症の疫学に不明な点も多いが,発症予防を目的とした治療としては、小さな咬・掻傷であっても、直ちに、抗菌薬〔第1選択薬剤:オーグメンチン(βラクタマーゼ阻害薬配合剤)等〕の3−5日間の投与が中心である。また,『無意味だとの意見もあるが』,受傷直後の水道水の流水と石鹸による傷口の洗浄や血液の絞り出しも体内に入る菌量を減らすには一定の効果があると思われる。 Zoonosis診療の難しさは,『Zoonosisを疑わない限り診断にたどり着かない』との指摘もある。 しかし,Capnocytophaga感染症に対しては一般的な感染予防のほかに発症予防薬となり得るオーグメンチン等が存在することから,正しい知識と情報さえ入手できれば安心と考えており、『Zoonosis協会』では,ペット・オーナーに対する具体的予防法(表2)を作成した。とくに、『ペットを寝室に入れない』、『ペットとキスをしない・舐めさせない』は実行すべきであり、その他、ペットとの距離を保った接し方や清潔を保つことが重要なほか,万が一受傷した場合には,受診の際,1年以内のペットの飼育や受傷状況などの情報を、A4一枚に箇条書きにして医師にコピーを渡すことも重要である(参照:講談社ブルーバックス『ペット溺愛が生む病気』、212ページ)。 〔注意:表1,2は//www.zoonosis.jpを参照 〕 最後に、とくにペット関連業者の皆さん方に! Capnocytophaga感染症について、正しく理解し、具体的対応策(咬・掻傷後のオーグメンチン等の投与)を、皆さんの同僚、ペット関連業者、ペット・オーナーの方々に伝えて頂き、安心を提供することは、皆さん方が多くの方々からペットのプロとしての大きな信頼を得ることになるのである。 * 1:イヌ、ネコによる咬・掻傷の部位から分離された多数の原因菌のうち、カプノサイトファーガー属の菌が犬咬傷からは約2%、猫咬・掻傷からは約7%の割合で分離された。 * 2:敗血症とは、病原菌が体内の病巣(敗血病巣)から絶えず血中に送り出され、全身的な感染を起こした命に関わる重大な状態のことである。 著者のスタンス 今回の執筆は、現在までに収集可能な信頼しうる情報を基に、危機管理の実施を行う広報団体としてのZoonosis協会の立場から、Zoonosisに感染・発症する方が1人でも減らせるように、最悪の状況を想定し、現時点で実行可能な最良と考えられる具体的対策を前倒して記述したものである。 本文の内容を医療・獣医療の従事者、ペット関連業者、ペット・オーナーの方々の御役に立てて頂ければ著者としてこの上無く幸甚である。 |
■お知らせ |
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犬猫から人に感染する病気対策シンポジウム 日 時:2011年1月19日(水) 場 所:日本大学 日大会館 大講堂 詳しい資料をダウンロード【wordファイル:66KB】 |
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Zoonosis協会全国セミナー
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■Capnocytophaga 感染症 |
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